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吉永小百合さんのCMで有名な、「大人の休日倶楽部」を活用し、高校の時の同級生6人で、東北3泊4日の旅をした。 今年2月にも沖縄旅行したメンバーで今回が第二弾となる。
上野−新青森 新青森−八戸 八戸−盛岡 盛岡−一ノ関 仙台−上野、指定席込みの新幹線を5回利用、 その他、東日本JR4日間乗り放題で総額15,270円、私には想像もできない格安チケットでの旅が始まった。 団長の写真家I君が言うには、年2回、格安チケットを販売するらしい。
(初日)上野発9時14分、新青森行きの新幹線に乗り込む。所要時間は3時間15分。早速、宴会が始まる。 ビール・焼酎・ハイボール・日本酒、それに食べきれないほど買い込んだおつまみ。メンバー全員が酒飲み。話題は多種多様。
旅の楽しさは、人との語らい、産地の美味しいものとの出会い、そして車窓からの眺めにもある。美しい風景や季節の移ろいなど、 心躍るものがある。数年前のゴールデンウィーク、弘前と角館の桜を見に行ったことがある。 所沢はとうに葉桜になっているのに、弘前や角館は満開。桜前線北上という言葉があるが、沖縄から北海道まで、 満開の桜を見に出かけたら、どのくらいの期間が必要なのだろうか!
今回は季節がら紅葉前線南下ということか!車窓から見る紅葉を楽しみしていたが、 宇都宮から福島県に入ったぐらいまでは紅葉が見られたが、宮城県に入るころから落葉していた。
昼食は青森駅近くにある市場の中にある寿司屋で海鮮丼を注文。私はあまり、刺身は好まないが、 寿司や丼ものになると大好きになる。ここでもビールで喉を潤す。目的地の酸ヶ湯温泉までは、迎えのバスで約一時間。
川端康成の名作「雪国」の書き出しは「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」とある。 私の場合「バスが到着すると雪国であった」朝からの酒で爆睡していたらしい。
-- 酸ヶ湯温泉 --
宿泊した酸ヶ湯温泉は湯の質は最高であるが、相当に古い。戦前なのか戦後すぐなのかわからないが、 部屋に洗面施設がなくそれらは共同になっている。隙間風の通る和室に雑魚寝。ガスヒーターしかないので、 用意したアンダータイツをはいて就寝。このようなところに妻を誘ったら大変なことになる。雪道の中タクシーを飛ばす絵が浮かぶ。
(二日目)酸ヶ湯温泉のバスにて青森駅に向かう。一面笹に覆われたブナ林の枝葉にまで積もった雪に木漏れ日が差し込む。 何とも柔らかく温かい。車窓から眺める雪景色というのは外気の冷たさに触れなければ、まことに美しい情景である。 バスを30分も走らせると景色は様変わり。南北に季節の違いを感じると同様に高低にも季節を感じる。
市営バスにて県立青森美術館に向かう。このようなバスに乗るのは何十年ぶりだろうか! 贅沢に慣れ切っている自分自身を見つめ直す。率直に新鮮さを感じる。
昼食は駅近くの蕎麦屋にする。ここでもビールに始まり、冷酒・焼酎のそば湯割りと進む。 美味しくて気の利いた店で皆が満足。それにしても青森駅は寒い。雪が舞い陸奥湾からの風が強い。
今日の宿泊地、八戸には5時ごろ到着。ビジネスホテルにチェックイン。全国展開しているホテルで、 清潔であるが狭い。閉所恐怖症気味の自分にとっては、何とも息苦しい。
-- 「カウンター席の客全員が同じ高校の出身者と言う奇跡的な出会いでした。」 --
本日のディナーは、美人女将がいるということで「八戸屋台村みろく横丁」の「お台所寧々(ねね)」という店を予約。 和服の似合うチーママが接待してくれる。カウンター9席の小さな店。先客が一人いる。 チーママの「今日のお客様は茨城に関係があるのですね?」という一言が場の空気を一変させる。「茨城のどこ」「取手です。 高校は竜一(竜ヶ崎一高)です。」
何と先客は私たちの後輩でした。カウンター席の客全員が同じ高校の出身者と言う奇跡的な出会いでした。 政府系金融機関の八戸支店に勤務とのこと。盛り上がりは最高潮(いつも盛り上がっているが!)。 そののちスナックを経由して締めは、餃子にラーメン、ビールに紹興酒まで飲む始末。
(三日目)八戸から盛岡、盛岡から一ノ関へ新幹線を乗り継ぐ。今日は観光の目玉、中尊寺見学。 昼食は老舗の餅料理店。歩いていた若い女性に尋ねたところ、わからないという返答であったが、 迷ってウロチョロしている私たちを追いかけてきて、「判りましたので、案内します」と言って店に連れて行ってくれた。 東北の女性は心まで美人である。
巡回バスにて中尊寺に行く。酔った体には結構きつい坂道。穏やかで温かい天候が救い。 それにしても東北でも、日本海に近い青森市と太平洋側の八戸や盛岡では全く違う。 津軽と南部は気が合わないとか敵対していたとかの話を聞くが、気候の影響からくる気質も相当影響しているのだろう!
ローカル線を乗り継ぎ6時過ぎ、最終宿泊地である石巻に着く。今日のホテルは「ホテルパシフィック」。 名前は素敵そうな予感を想像させる。ホテルの様子をラインにて」妻に送ると一言「凄い、超安っぽい」。 賃貸のワンルームマンションをリニューアルしている。
土曜日でどこの店も満席で中々見つからない。こんな時は入れる店は、あまり評判の芳しくない店になる。 案の定これまでの様にはいかない。食べている途中で、締めにラーメン屋に行こうという話になった。 ラーメン屋、これは当たり。店主おすすめの白味噌ラーメンは中々なもの。ここでも餃子とビール。
健康のことを考えラーメンは極力控えてきたが、二日連続で、それも締めにラーメン・餃子。 この旅行「笑いとおしゃべり」で、心は健康になるが、朝からの酒と締めのラーメンで体は不健康。 65歳過ぎた人間にとってどちらが良いのだろうか?
(最終日)ホテルから歩いて20分ぐらいの石ノ森漫画館に行く。この辺りは堤防が新設され、建物はすべて新築。 震災の傷跡はわからないが、相当被害を受けた場所なのだろう。 昼食は、堤防のふもとのうまそうに感じる和食処に入る。この店が大当たり、牡蠣・白子・鯖料理に舌鼓を打つ。 ここでもビールと地酒の冷酒。
-- 八戸前沖さば --
運賃と宿泊を倹約する私たちの旅行。しかし、飲むことと食べることは我慢しない。飲みたいものは飲むだけ飲み、 食べたいものは遠慮なく食べる。昼食とビジネスホテル代が大体同じ金額。バランスが良いというか悪いというか!
石巻から在来線にて仙台に向かう、それにしても団長I君の段取りは素晴らしい。新幹線から在来線、 バスの時間まで調べ上げた予定表が作られている。几帳面なA型らしい。私にはとても真似できない。
出会いから50年、このような楽しい旅行ができることに、一人一人が幸せを感じていることと思う。 次回は来年の3月、南大東島を予定している。今から楽しみである。
2019年11月 海老原 洋
投稿日:Nov/2019 海老原 洋(高校25回卒)
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